- 畳を替えたいけれど、どういうふうな注文をすればいいのかわからない
- 今ある畳を替えるには表替えでもいいの?
- 今ある畳は古いけど、土台から変えたほうがいい?
- うちの畳は裏返しできる?
そろそろ畳替えをしたいけれど、どういった基準で畳を替えたらいいのかわからない、畳替えにはいくつか種類があるけれど、うちの畳はどういう風にかえたらいいの?と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。
私は、約20年間、畳の仕事をやってきて、様々な状態の畳を見てきました。
そこでこのページでは、畳替えの種類、畳替えを考える際の基準を紹介していきます。
このページの内容を読めば、畳替えの種類はもちろんのこと、畳替えをご検討の際にチェックすべきポイントがわかるようになっています。
ぜひ最後まで読んでいただき、畳替えのご検討にお役立てください。
新畳
新畳は、畳表だけでなく、畳の土台から新しくすることを指します。土台から新しくする必要がありますので、畳替えの中で一番料金が高くなる可能性がある畳替えの作業です。主に畳表の品質や畳床の種類によって価格が変動します。
畳替えをご検討中の際、ご自分で新畳に変えるべきか判断できないという場合は、畳屋さんに一度畳の状態を確認してもらった上で検討されるといいでしょう。
新畳を検討する際のチェック項目
新畳を検討する際の大まかなチェック事項としては
- 畳を踏むとブワブワする
- 前に畳を作ってから何十年も経っている
- 畳表の端が破れてきたり、崩れてきた
などが挙げられます。
特に畳の端が崩れてきて泥のようなものが付着している場合には、シロアリが発生している可能性も考えられますので、すぐに畳屋さんにみてもらうなど迅速な対応が必要と言えます。
新畳を制作、納品するまでの流れ
1.畳の状態を確認
まずは、畳替えを検討されているお部屋の畳の状態を確認します。ご自身で判断できないケースがほとんどだと思いますので、一度畳屋さんに見積り、畳の状態の確認をお願いするといいでしょう。
畳床(畳の土台)の状態がよければ、表替えでの畳替えが可能です。
2.寸法を測る
もし畳の状態が悪かった場合は、新畳を制作するためにお部屋の寸法を測ります。
畳はすべて同じ大きさで作るのではなく、お部屋に合わせて一枚一枚違った大きさで作る必要があります。なので、正確な寸法を測るため、時間をかけて丁寧に採寸を行います。採寸の時間は、30分~1時間程度です。
3.新畳を制作
測った寸法を元に工場で新畳を制作します。
4.納品
制作した畳を納品、お部屋に敷き込みを行います。
新畳を注文する際の注意点
新畳を注文する際にいくつか注意点がありますので、ご注文の前にご確認ください。
- 新畳は畳替えの中では一番高額になる可能性がある
- 古い畳の処分量が発生する
畳替えの料金は、作業内容、畳表の品質などで価格が決定しますが、新畳の場合、畳床の料金も発生するため、畳替えの中で一番高額になる可能性が高いです。それに加えて古い畳を処分する必要があり、古畳の処分量が発生します。
新畳を依頼する際には、畳替えの予算をしっかり検討し、畳屋さんに見積りを出してもらった上で畳替えの注文を確定するといいでしょう。
新畳については以下の記事で詳しく解説していますので、新畳で畳替えをご検討の方はぜひお読みください。
表替え
畳の表替えは、畳床(畳の土台)をそのまま利用し、畳表のみを替える作業のことを指します。
新畳と比較すると、畳床の材料費がかからないため、比較的安価に畳替えができます。表替えの料金は、主に畳表の品質で変動し、様々な価格帯のものから選択できます。
小さいお子さんやペットと一緒に過ごすお部屋は畳の傷みが早いので、比較的低価格のものを選んだり、客間などでは少し価格の高い畳表を選ぶなど、お部屋の用途に合わせて表替えの料金を選択するとよいでしょう。
表替えを検討する際のチェック項目
表替えをご検討の場合には
- 畳床の痛みが少ない
- 前に畳を替えてから何十年も経っていない
といった点をチェックすべきです。
ご自身での判断が難しい場合は、畳屋さんに畳の状態を確認してもらった上で、相談、見積りを出してもらうことをおすすめします。
表替えを行う際の流れ
1.畳の状態の確認、お見積り
まずは、畳の状態を確認し、表替えが可能か把握しましょう。畳床の状態が悪く、表替えが難しい場合は新畳を検討すべきかもしれません。
見積りの際には、お部屋の用途に合わせて畳表を選択しましょう。お部屋を使う頻度が高いお茶の間や小さいお子さんがいらっしゃるお部屋は、比較的畳表が傷みやすい傾向にあるので、極端にいい畳表を使うと後悔するということも少なくありません。
畳表の価格を決める際は、畳屋さんとよくご相談した上で決められてください。
2.畳の引き上げ
見積りなどの話がまとまったら、畳替えの日にちを決め、畳替えの引き上げを行います。
畳屋さんの規模や、お店からお客様の家までの距離などの関係で数日間かけて表替えを行う場合もありますが、基本的には、畳を朝引き上げて夕方までに納品という流れが一般的です。
3.表替え作業
引き上げた畳を工場に持ち帰り、表替えの作業を行います。
4.納品
工場で制作した畳を納品します。
表替えを注文する際の注意点
表替えを注文する際には
- 畳床の状態は悪くないか
- 使う部屋の用途にあった畳表を選択する
といった点に注意してください。
特に畳表の表面は問題ないように見えても、畳を引き上げてみると畳床の裏の糸が切れていたり、シロアリが発生していて畳の裏がボロボロになっているというケースも多々あります。
畳替えをする際には、一度畳屋さんに畳の状態を確認してもらい、畳替えの注文をすることをおすすめします。
表替えの詳しい料金などは以下の記事をお読みください。
裏返し
畳の裏返しとは、現在敷いてある畳の畳表を裏返して使う畳替えのことを指します。
表替えと同様に現在敷いてある畳の畳床を使用しますので、畳替えが完了するまでの工程は表替えに近い形となります。畳を替える際に必要な材料の数が少なく、最も安価に畳替えを行うことができる反面、注意すべき点、必ずしも裏返しをできるわけではないということを念頭に置く必要があります。
裏返しを検討する際のチェックポイント
裏返しは安価で畳替えを行うことが出来ますが、裏返しを行うための条件に気をつけなければなりません。
チェックするポイントとしては
- 前に畳を替えてから10年以内である
- 以前、畳の上に水やお酒をこぼしたことがない
- 畳の表面にタバコの焦げ跡や破れ傷などがない
といったものが挙げられます。
もし、上記のチェックポイントに該当するものがあれば、裏返しをできない可能性が高く、表替えをおすすめする場合もあります。
裏返しを行う際の流れ
1.畳の状態の確認、お見積り
裏返しを行う場合、新畳や表替えと同様に事前に畳の状態をしっかり確認する必要があります。正式に裏返しを依頼する前に必ず畳の状態を畳屋さんに確認してもらいましょう。
2.畳の引き上げ
表替えと同様に畳の引き上げ作業を行い、畳を工場に持ち帰ります。
3.裏返しの作業
工場で裏返しの作業を行います。
4.納品
工場で制作した畳を納品します。
裏返しを注文する際の注意点
裏返しを検討する際のチェックポイントと重複する点もありますが
- 前回の畳替えから10年以上経っていると裏返しできない可能性がある
- 現在の畳表に傷がある場合、裏にも傷が入っていている可能性が高い
- シロアリの発生や湿気よる畳表の腐食が発生している場合は裏返しできない
といった点に注意する必要があります。
新畳や表替えと同様に一度畳屋さんに畳を確認してもらってから、ご注文されることをおすすめします。
裏返しについては、以下の記事で詳しく解説しています。
フローリング畳
最近ではフローリング用の畳も増えてきています。
フローリング用の畳は厚みが薄いものが主流で縁付きはもちろんのこと、縁のない畳、半畳サイズから一畳サイズまでお客様のお好みにあわせた選択ができます。
フローリング畳注文までの流れ
1.サイズ、仕様を決定
まずはご希望のサイズや使用を決定します。
例としましては、枚数、半畳で〇〇cm、縁なしといった仕様です。
2.畳を制作
お客様のご希望を元に工場で畳を制作します。
3.畳を納品
出来上がった畳を納品します。
フローリング畳に関しては、以下の記事でも解説しています。
まとめ
畳替えの種類は大きく3つに分けることができ、それぞれ特徴があります。もし畳替えを検討されていて、どの方法がいいのかわからないという場合には、畳屋さんに畳の状態をみてもらうことをおすすめします。
熊本県内にお住いの方であれば、当店で無料でお見積り、畳の状態の確認など致しますのでお気軽にご相談ください。